「楽に生きるために②」
「シックス・ヒューマン・ニーズの組み合わせ」
先日のブログ「楽に生きるために」で、「シックス・ヒューマン・ニーズ」についてご説明いたしました。
6つあるニーズの中で、人間は無意識に2つの優先度をつけて人生を生きているのですが、この組み合わせ次第で、人生が楽に生きられるのか、もしくは辛い人生を送りやすいのかといった違いが出てきます。
「苦しみやすい人生を送る可能性の高い組み合わせ」
それでは、6つあるニーズの中でこれを選ぶと苦しい人生を送りやすいトップ2の組み合わせとは何と何だと思いますか。
それは①安定感と③重要性だそうです。
この2つを選んだ人の人生を仕事の場面で考えてみましょう。
例えば、今まで長く在籍していて、知識も技術も経験も自分が一番という職場であれば①安定感と③重要性はとてもよく満たされますよね。でも、その慣れ親しんだ職場から異動したことを想像してみてください。例えば、今まで営業畑一筋の人が経理をやることになったとしましょう。日本企業で総合職で入社していると、このように急に畑違いの異動が発生することは起こりえるでしょう。こうなったときに①安定感と③重要性を自分の中の満たされたいニーズトップ2に置いている人は急にこのニーズが満たされなくなるので、途端に苦しくなります。今までは、「何でも俺(私)に聞いて!」と頼りにされていたでしょうし、日々の仕事でわからないといったケースも無かった、もしくはあっても自ら解決法を容易に導くことが出来ることが多かったでしょうから、不安になるってこともなかったわけです。それが、異動した途端どうでしょう。畑違いの異動だったら、日々何が起こるかわからない、またタスクの処理方法もわからないということになり、①の安定感は失われます。加えて、当然異動先のチームには基本的に自分より他のメンバーの法が、知識、技術、経験に秀でています。そうなってくると、③の重要性も失われてしまいます。
このような状況になると、トップ2のいずれもが充足されなくなってくるわけですから、当然フラストレーションやストレスが溜まりますよね。そして、この2つを組み合わせの悪いところは2つのニーズが満たされる条件が似通っていて、密接な関係にあることです。加えて、上記のようなケースで失った①安定感と③重要性を満たそうとするには、通常一定の時間が必要です。中には、スーパーマンみたいな人がいて、畑違いの部署にいったばかりなのに、さも昔からいたかのような力をすぐに発揮してしまう人もいますが、そういう人は全くの例外で、通常であれば、時間がかかるのが普通なのです。ここで何が言いたいかといえば、この一定の時間の間は、①安定感も③重要性も全く満たされない期間が続くことになるため、心が満たされない時期が人生で長くなってしまうということです。これって、想像しただけで生きづらくないですか?
ちなみに、私もこのテストを行った時に選んだ組み合わせは①安定感と③重要性でした(笑)
「楽に生きることが出来る可能性の高い組み合わせ」
それでは、反対に楽に生きることが出来る可能性の高い組み合わせについてお伝えいたします。
それは、④愛とつながりと⑥貢献だそうです。なお、⑥は⑤の成長を選んでも良い組み合わせだそうです。では、なぜでしょうか。たとえば、先ほどの畑違いの部署に異動したときのケースに当てはめて考えてみましょうか。
あなたは、人事異動で畑違いの経理を専門とする部署に配属されました。当然、自分の知識は一番低いのですが、⑥の貢献や⑤の成長をトップ2に選んでいる人は、今まで知らなかった経理の知識を習得することによって、自らが成長していることを感じてニーズが満たされます。また、自分が営業の時に培った知識が新しいチームに少しでもいい影響を与えられているという事象があれば、⑥の貢献のニーズが満たされます。つまり、ニーズを満たすためのハードルが低いのです。加えて④の愛とつながりを選んだ人は、仕事以外にも家族であったり親しい友人とのつながりがあるだけで満たされている気持ちになるうえに、仕事で新しい人間関係を築けたことで、自分が成長していると感じることができ、⑤のニーズも満たすという好循環を生みます。
「考え方を変えてみましょう」
ここまで読んだあなたはどんな組み合わせを選んでましたか。「シックス・ヒューマン・ニーズ」に関しては、本やネットなどでも詳細な情報があるので、気になった人は検索してみたください。
今回、ここで私がお伝えしたいのは、仕事において楽に生きるためには自分が無意識に選んでいるニーズを変える勇気を持ってほしいということです。
私は、このテストを受けて、自分の今までの人生を振り返ってみました。そのうえで、これからは④の愛とつながりと⑤の成長をトップ2に据えて生きていこうと決めました。すると、少しずつ仕事での辛さが和らいだのは事実です。
これを読んだ方の仕事人生が少しでも楽な方向に進むように、考え方を変えてみましょう。
人生では、綺麗な景色を探すよりも、今見えている景色の中で綺麗な景色を探すことが大切な場面もあります。
それでは、また。