「女性総合職としての鉄道会社への就職」

女性の活躍

今回は、鉄道会社における女性のキャリアプランについて触れていきたいと思います。

というのも、ひと昔前までは鉄道の仕事はほぼ男性の職場というイメージが強かったのではないでしょうか。旅行カウンターなどをもっている鉄道会社では女性社員が働いていたりするイメージもあるでしょうが、駅の改札や車掌、運転士などはいかにも男性ばかりのイメージが多いかもしれません。

とさやも学生の頃は鉄道会社の窓口で自分の父親くらいの年齢の駅員にお世辞にも接客態度がいいとはいえないような対応をうけたことを覚えています。

まぁ、男性が接客態度が悪くて女性がいいというわけではないのですが、所謂お客さまを「客」とか「お客さん」と呼んでいるようなオジサン方は利用客からすると威圧感があるんですよね。

では、そんな男性ばかりのイメージの鉄道会社において女性が入社するとどのような活躍をしていくのでしょうか。今回はそんな話です。

総合職での入社の場合

鉄道会社には総合職と現業職があることは以前お話した通りですが、女性の大卒の就職活動先として鉄道会社は昨今人気を集めています。その中でも総合職の仕事は大きな魅力があるのではないでしょうか。

まず、女性総合職と男性総合職で歩むキャリアが異なるのかといえば、変わらないというのが答えになります。

鉄道会社の総合職は女性も男性と隔たりなく一線級のキャリアを歩んでいくことが出来るのは当然として、出世の差もありません。むしろ女性の方が出世していたりすることもままあります。

ただ、キャリアで少々異なるのはいまだに女性が配属されない職場があるということです。これは仕事の性質というより設備の問題が大きいことに起因します。

どういうことかというと、昔から鉄道会社は男性しかいない職場が圧倒的多数でした。そのため、職場に男子トイレしかなかったり、宿泊用の施設(お風呂等)が男性のものしかないのが当たり前でした。そういう職場に女性が一人でも配属されると、当然女性用の設備を確保する必要がありますので、その設備構築までに時間がかかったり、もしくは費用や場所の関係で新たに確保できなかったりするわけです。そうなると、その職場には女性を配属することが出来なくなるということになってしまいます。

例えば、入社前から明確に「〇〇線の乗務員の管理をやりたい」という思いがある人がいたら(そんな人あまりいないと思いますが)そこに女性用の職場施設があるかどうかの確認はOB訪問等で行った方がいいですね。

いまはどこの鉄道会社でも総合職は最初の数年間は現業での経験を積みます。それは女性も例外ではないので、例えば文系総合職で入社した場合、最初の数年間は駅や乗務員、列車指令等を経験します。

それが終わらると今度は非現業といわれる支社や本社、出向等で企画業務に従事することになります。所謂、大卒の皆さんがイメージするオフィスワークに従事するのがこのあたりです。会社にもよりますが、大体入社3~4年目以降ですな。

ここまでは画一的なキャリアパスですが、その後は人によっての希望や適性によりバラバラになっていきますね。ある人は、現場の管理職になって駅に配属されていったり、ある人はホテル業に就いて関連ホテルの支配人になったり、若しくはずっと本社でそのまま管理職になる人もいます。このあたりは自分でも鉄道会社に入ってどのようなキャリアパスを描いていきたいかを入社前から考えている方がいいかもしれないですね。

もっとも、鉄道会社の総合職がどんな仕事をしているかわからないという学生の方が圧倒的多数だと思うので、そういう人の助けとしてこのブログで情報発信していければと思います。

個人的に鉄道会社の総合職は女性の活躍をしっかり考えていると、とさやは感じていますのでこれから就職活動をする方にはおすすめの業種だと思います。

もちろん、女性贔屓というわけではなく、男性女性隔たりなくというのが正しい表現ですね。

あと、女性総合職の同期も同期の中の4人に1人は女性位の比率になってきている会社が多いので、自分だけ女性ということもほとんどないと思って平気です。

本当に最近は女性の鉄道会社総合職が増えてきているなととさやは実感しています。

注意しておかなければならないこと

鉄道会社の総合職として入社する場合にも事前に納得しておかなければならないことがあります。

それは勤務地の異動リスクについてです。一口に鉄道会社といっても、エリアがかなり限定されている私鉄もあれば、JRのように営業エリアが広い会社もあります。後者に総合職で入社した場合は当然ですが、勤務エリアは選べません。入社して東京や名古屋で働くつもりでいたら、まったく知らない土地で20代を過ごすというのもよくある話なので、そういうリスクを許容できるかどうかというのも就職活動ではよく考えてください。

もっともこれは総合職で入れば、多くの会社で考えられることですし、総合商社とか金融とかに比べたら異動エリアは限定的なのですが、それでも自身の生活設計に大きな影響を与える要因であることは間違いないので、入社する前に自分はどういう人生を送りたいのかをじっくり考えてから就職活動に臨むことをおすすめします。

もし、自分は地元が好きだ、とか東京エリア以外では働きたくないということだったら、エリアが限定されている私鉄の総合職やJRの現業職での就職がおすすめです。

現業職での女性のキャリアはどうなっているのかについては、また後日記事にしようと思いますので、今回はこのあたりで。またです。