「乗務員とお酒」
こんばんは、とさやです。
今回は鉄道会社とお酒についてお話したいと思います。
先日、航空会社のパイロットが飲酒をした状態で乗務しようとし、逮捕されたという事件が起きました。
まだ乗務前だから良かったものの、あの状態で操縦についていたらと思うとぞっとしますね。
同じ人の命を預かる業界で働く人間としてはあるまじき行為だと思います。
さて、それでは電車の運転士と車掌についてのお酒についてはどのように管理されているのでしょうか。
まず、乗務員は出勤すると点呼というものを受けます。
点呼とは時刻通りに出勤したことを確認し、今日の乗務の注意点を区所の管理者と相互確認をする行為です。
そして、この点呼に先立ち管理者の前でアルコール検知器を吹きます。このアルコール検知器はかなり高精度で、アルコール入りの洗口液などで直前に口をゆすいだりすると、アルコール検知となりその日の乗務が出来なくなります。
とさやの会社はかなり厳格で、たとえアルコール入りの洗口液が原因でこの検知器が反応した場合でも、その日は乗務することが出来ません。
それほど飲酒には厳しいんですよね。
まぁ、当たり前といえば当たり前ですね。旅客機とは比較にならないくらいのお客様の命を預かっているわけですし、このくらいは当たり前だと思っていました。
しかし、この当たり前。実は国鉄時代は当たり前ではなかったんです。
乗務員は泊まり勤務が当たり前なのですが、その泊まり先で寝酒と称してお酒を飲んで就寝する。就寝といいましても、正直数時間の仮眠程度ですので、お酒が抜けるわけはないのですが、当時はこういう状況が黙認されていました。
しかし、そんな飲酒が原因である日大きな事故が起きました。
飲酒した運転士が運転するブルートレインが制限速度を大きく超過して、駅構内で脱線したのです。
今思えばぞっとしますよね。
この事故を契機に、国鉄は飲酒運転撲滅に動き出したというわけです。
当時とさやはまだ生まれてませんでしたが、本当に昔は飲酒運転に甘い社会だったんだなと憤りすら感じます。
今回の航空会社の一件も、乗務員ひとりひとりのモラルはもちろんのこと、乗務員同士でアルコール検知を確認し合う仕組みは絶対に見直すべきだと思います。
パイロットはいわゆる多くの方がついているサラリーマンのような競争はなく、競争自体が悪と言われています。パイロット同士での競争が発生すると、共有が望ましいバッドニュースも他のパイロットには共有しなくなります。
そうなると、安全を担保できなくなるんですね。
これはとても重要な仕組みだと思います。
ただ、飲酒に関しては乗務員同士の確認より、空港職員等第三者の確認の方がより安全を担保出来ると思うのですが、どうですかね。
いずれにしても、鉄道も飛行機も飲酒をして運転・操縦を行うのはもっての外ということを、改めて強く認識する機会となりました。