鉄道会社は斜陽産業か?

「鉄道会社を取り巻く環境」

どーも、とさやです。

今回の記事では、鉄道会社の未来について考えてみたいと思います。

これから鉄道会社に就職を考えている学生さんや転職を考えている方にとって少しでも役に立つ情報であれば幸いです。

まず、鉄道業界は斜陽産業かと聞かれれば、残念ながらYESと答えざるを得ません。その理由は日本を取り巻く環境がとにかく鉄道にとって逆風なのです。

「少子高齢化」

まず第一の逆風は少子高齢化です。もう既に大都市圏以外では人口減少の波が始まっているのは皆さんご存知でしょうが、東京圏でも東京オリンピックが開催される2020年をピークに2025年頃から人口の減少が始まるといわれています。そこからもう人口が増えることはなく、減少の一途を辿るのが未来の日本なのです。

鉄道会社の収益の大黒柱はなんといっても通勤や通学で乗車してもらうための定期券です。少子高齢化が進むということは、単純に学生や就労人口が減ることを意味しますので、当然定期券を買ってくれる人が減るわけです。

鉄道というビジネスモデルはお客さんが少ないからといって、急に電車の本数を減らすことは出来ないですし、なにより設備の維持などにかかる固定費が莫大にかかります。電車に1人しか乗っていなくても、1000人乗っていても、かかる費用は変わらないので、利用してくるお客さんが減少すると、たちまち利益が吹き飛んで赤字に転落しやすいビジネスなんです。

「働き方改革」

鉄道会社には実は働き方改革が進行した時に、割を食う可能性があります。

それはなにかというと、テレワークと呼ばれる勤務形態です。

テレワークとは所謂在宅勤務と同じような意味ですが、情報通信技術を用いて、時間や場所に捉われずに柔軟に働く就業形態をいいます。

勘のいいひとだとすでにお気づきかもしれませんが、そう。通勤という概念がなくなるんですね、テレワークが普及すると。そもそもオフィスに出勤する概念というのがなくなるとしたら、電車になんて乗らなくなるでしょうし、企業も通勤手当の支給をしなくて済みます。一般企業やその従業員からするととってもありがたい仕組みかもしれませんが、鉄道会社にとっては死活問題でもあるんですね。

結構これは盲点かもしれません。

「自動車の自動運転」

これも近い将来必ず実現しそうな技術ですね。

以前、電車の自動運転の記事を書きましたが、もし自動運転が実現したら近距離の移動は皆車に乗るんじゃないかな。もちろん、金銭的な理由や渋滞とかの問題で、それでも電車を利用したいと考える人もたくさんいると思いますが、少なくとも鉄道の利用者が激減することはまず間違いないと思います。

あと、例えばお酒が好きで、仕事帰りにお酒を飲みたいから電車で通勤している、という人もいるでしょうが、自動運転が実現すれば、飲酒運転という概念がなくなるかもしれません。そこらへんは今後どのように法整備されていくかはわかりませんが、人が運転するよりも安全な道路事情になるのは間違いないでしょう。

そうなった時に鉄道は生き残れるのか・・・

「鉄道会社は生き残れるのか」

そのような未来が確実に訪れるとして、果たして鉄道会社は今後生き残っていけるのでしょうか。

これから就職活動をする学生の皆さんはよくよく考えてみてください。果たして、斜陽産業である鉄道会社に入社して自分の未来は明るいのかどうかを。。。

鉄道会社に入社する人は、安定志向というか、会社がつぶれないと思って入社する人が大半だと思いますが、安易に考えない方がいいと思います。

しかしながら、しかしながら、とさやはこう考えます。

鉄道会社はそのような環境になっても潰れない!

「鉄道事業以外の分野での勝負」

これからの鉄道会社は鉄道の運営だけを行っていては生き残れないでしょう。

そうなると、鉄道以外の分野でビジネスを拡げていくことが肝要です。

具体的には、以前記事にした「街づくり」などの沿線開発、駅や駅ビルの開発や、IC分野の開拓など、既に大手鉄道会社は新たなビジネスの柱を持つために動き出しています。

鉄道で今まで通りの収益があげられなくなるのならば、鉄道以外の分野での勝負をしていくのも戦略のひとつですよね。

「鉄道の在り方の見直し」

今回の記事で、鉄道は通勤通学の足というのが大きな存在目的であると書きました。

今後は少子高齢化となっていくと同時に働き方が多様化していく日本では、そもそも鉄道の在り方を見直す時期に入ってきたのかもしれません。

それに気づいてきた鉄道会社は既に手を打ち始めています。

それは何か。そう、観光列車の開発です。

高齢化が進むという事は、時間があるお年寄りの方が増えるということです。

日本の金融資産はそのほとんどをこのお年寄りが持っているというデータもありますので、会社をリタイアした方に楽しんでもらえる列車づくりをすることは鉄道会社にとって大きな意味があるでしょう。

もちろん、これがすぐに利益に結び付くかどうかが難しいところだと思いますが、今までの考え方では生き残れないのですから、学生の皆さんは鉄道会社に入社して、新しい観光列車の開発に携わるのも非常にやりがいがあるのではないでしょうか。

「運賃の見直し」

やはり最終的にはこうなってしまうんでしょうかね。

鉄道の運賃は消費税の増税とかがない限り、そうそう変わるものではないのですが、

東京の地下鉄とか正直安すぎやしません?もちろん、利用者としては安いのはありがたいのですが、それで鉄道会社がつぶれてしまっては本末転倒です。

これは最後まで踏みとどまって欲しいと内心は思っておりますが、恐らく運賃の見直しをしていかなくてはいけない局面は近づいているでしょう。

「結論」

「鉄道会社は努力次第で斜陽を食い止められる」

このように、鉄道を取り巻く環境は昔と大きく変わっていっています。鉄道は参入障壁が非常に高く、競合他社というのがほぼいない状態での経営だったために、潰れないというイメージが強いと思います。

しかしながら、その参入障壁を迂回して超えてくるものとして、自動車の自動運転がありますし、そもそもの鉄道の存在意義が変わろうとしています。

けど、だからといって鉄道の未来は暗いかといえばそんなことはありません。

どこの会社に入ったとしても生涯安泰ということはないのが今の世の中です。

それなら、学生の皆さん、鉄道会社に入って新しい鉄道の未来図をつくってみるのも面白いかもしれませんよ。

それでは、また。

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