「ルーティンワーク」

「あなたはルーティンワークがお好き?」

なんだかんだで最近更新が途絶えておりました。とさやです。

さて、突然ですが、皆さまはルーティンワークがお好きでしょうか?

鉄道会社の仕事は究極のルーティンワークの集合体といっても過言ではございませぬ。

例えば、駅員の業務を例に出しますと、覚えるまでは大変ですが、一度覚えてしまえば、あとは毎日同じことの繰り返しです。もちろん、対応するお客さまひとりひとりの対応に違いはあるものの、仕事の大枠で考えれば、とにかく同じことの繰り返しをしていくことになります。加えて、入社2年目の社員も、入社30年目の社員も、助役以上の管理層にならない限り、基本的にやってる仕事はまったく一緒ということが珍しくありません。

そして非現業でのオフィスワークもルーティンワークが非常に多いです。ていうのも、鉄道会社はクリエイティブな仕事を行う部署というのが極めて少ないことが特徴です。すでに決まってるルールに則って、毎年決まったことを決まった時期に進めていくという仕事が中心を占めています。

もちろん、新たな施策を進めていく部署というのもあるにはあります。ただ、その仕事もその部署のほんの一握りであって、それ以外の仕事はルーティンワークってのは珍しくないのが鉄道会社なのです。

これは、鉄道会社のビジネスモデルがすでに確立されていること。

そして、とにかくルールが事細かに決まっていることが理由にあります。

正直、大卒の総合職がこんな仕事までやるの?と疑問に思ってしまう仕事が大量にあります。考え方によっては、こんな簡単な仕事である程度の高給がもらえるのならばありがたい・・・と思える人ならいいのですが、とにかく向上心高く、他企業に就職した大学の同期と比較するようなことがあると、結構疑問符がつくでしょうね。

事実、現場での業務を終えて、ようやくオフィスワークで創造的な仕事が出来る!と意気込んで支社や本社に来た若手社員が、自分の想像と現実のあまりのギャップに転職するというケースも結構あります。

私の同期もそのタイミングで何人か辞めていきました。

「ルーティンワークでも楽ではない」

ここで誤解してはいけない点があるので、それを話しておかなければなりません。

というのは、鉄道会社の非現業業務は決して楽ではありません。ルーティンワークと聞くと、誰でも出来て簡単なのかなと思うかもしれませんが、確かに仕事自体はそんなに高度な仕事をしているわけではございません。

しかし、楽ではないのです。

これはどこの会社でも同じだと思いますが、とにかく現場より先んだって非現業は社員数を削減しています。これは、今後現場の人員数も削減することを見据えて、まずはその施策を決める支社や本社が率先して人を減らしておかなくては組合に説明がつかないといった理由があります。まぁ、組合だけではなく、総合職が働いてる社員のほとんどを占める本社の場合はとにかく少数精鋭という響きが本人達のプライドをくすぐって、自ら効率化を進めて人員削減できるようにしていくんですよね。たとえば、本当は50時間残業しているのに、残業をつけないで10時間程度の残業で報告し、人が足りているとデータ上でも思わせるとか。

とにかく、総合職社員は管理職ではなくても、いつか近い将来管理職になるといわれていることから、まだ管理職じゃないのに会社側の立場にたって仕事をすることを求められます。

そして、もう一つの理由に、とにかく仕事が細かいくせに非現業では仕事の組織化がされていないケースが散見されます。たとえば、引継ぎもうまくされず、「はい、やって」みたいなケースです。

しかも仕事は上司は把握しておらず、前任しかわからないなんてことも多々あります。

正直、こういうのは課長や係長などのチームをまとめている役職者のマネジメント力の欠如なのですが、これには誰も触れず、出来ないのは担当の能力がないからだ、といった論法に持ち込まれてしまうのも残念ですね。

正直、こんな状況だと遅かれ早かれ、いつか会社は衰退するのではないかな・・・と危機感を持っているとさやなのでした。