鉄道会社の営業とは??

「営業の仕事とは?」

こんばんは、とさやです。

突然ですが、「営業」と聞いて皆さんはどんな仕事を思い浮かべますか?

・証券会社の社員が個人へ投資信託を売る

・住宅メーカーの人が、個人に家を売る

・外回りの営業で漫喫でさぼる

とかを思い浮かべるのが普通ですよね。

それでは、今回は鉄道会社の営業の仕事についてお話したいと思います。

「鉄道会社の営業とは」

さて、鉄道会社の営業部とはどのような仕事をしているのだろうか。

先に述べておくと、上に書いたような世間一般でいわれているような営業の仕事とはかけ離れているということを言っておこう。

とさやは文系の大学を出ているので、鉄道会社では総合職の事務系等で入社している。この事務系の花形職種として紹介されていたのが、まさに「鉄道営業」の仕事だった。

とさやは、コミュ力というか勢いは結構ある方なので、やはり鉄道営業をやりたいと思っていた。それは、例えば旅行商品を営業で売り込みに行ったり、自社の切符を売りに行ったりするような仕事だろうと勝手に想像していたからだ。

しかし、入社してから、いわゆる普通の人が考える営業とは全く違うものが鉄道営業というものだということがわかった。「いや、入社する前に調べておけよ」といわれるかもしれないが、当時はネットもブログも今ほど普及しておらず、情報が極端に少ない中での選択だったのだ。まぁ、それでも研究不足というのは否めない、本当適当な学生だったのが当時のとさやだ(笑)

それでは、鉄道会社の営業とは何を指すのか。

それは、ずばり「駅」を中心とした仕事を営業というのだ。

支社や本社にある「営業部」という部署は、とにかく駅に関係している仕事になっており、ずっとデスクワークで外回りなんかなかったとしても、営業部の仕事となる。

まぁ、確かに自社の切符を売っているのは大半が駅の窓口だから、それが営業の仕事と言われれば、間違っていないような気もするが、とにかく世間の営業とは全く違う仕事がそこには広がっている。

例えば、駅で慈善団体が募金行為を行いたいと、鉄道会社に申請してきた場合、一般的にこういう仕事に対応するのは総務部のような気がするが、鉄道会社では営業部が対応する。

また、駅の設備については営業部の中に駅設備に関するチームが構成されており、このチームがエスカレーター改良工事や駅舎工事の図面管理や施工管理を担当する。

とさやは、入社するまでこの営業部の実態を全く知らなかったが、それでも自分には営業以外で生きていく道はない気がして、営業部への配属を希望した。

詳しくは書けないが、とさやが当初やりたかった仕事は営業部の社員でも敬遠する、相当不人気かつキツメの仕事だった。なので、不人気ということもあり、最初の非現業での仕事は希望通り営業部のその部署に配属されたのだが、これがまた想像と全然違う上に、鉄道会社の営業の洗礼を浴びたというものだった。

例えば、人身事故などで電車が止まると、まず真っ先に営業部の社員は駅に応援にかけつける。自分の担当の仕事の進捗なんて関係ないし、金曜日で「さぁて、これから飲みにいこー」と思って、席を立った時に、近くの駅で人身事故でも起きようものなら、とてもじゃないが帰ることは出来ず、最寄りの駅、もしくはターミナル駅やお客様で溢れてしまうことが予想できる駅に応援にいく必要があるのだ。

とさやは、台風の日に出張先から呼び戻されて、徹夜で対応にあたったこともあるし、大雪の時も駅に泊まって雪かきしたことがある。

もっとも、若い頃は使命感に溢れていて、不謹慎な言い方かも知れないが、こういう異常時にテンションがあがって、鉄道会社らしい仕事を出来たな、という思い出もある。

ただ、こういう駅派遣で仕事が滞ったとしても、なにか猶予が与えられるわけではなく、自分の仕事は自分で進めていかなくてはならない。

そうなってくると、結局いつ事故や事件が起きるかわからないので、前倒し前倒しで仕事をしようとして、連日連夜残業に突入するというのが日常茶飯事だった。

要は、仕事を少しでも進めておかないと不安なのである。

いつ、電車が止まって駅に行かなくてはならない事態になるかわからないからだ。

「営業の仕事に向く人」

とりあえず、鉄道営業に向く人は、ガッツと体力がある人だ。

あと、部署によっては結構精神的にも追い詰められるケースもある。そういったことに適応できる人だと、営業部は賑やかで楽しいかもしれない。

とさやは現場志向の強い総合職社員なので、最初営業部で仕事している時は、「自分に合ってるな」と思いつつも、「これが自分のやりたい仕事なのかな?」というのを常に思っていた。

とはいえ、営業部と一口でいっても、観光開発や宣伝、旅行業のような華やかな部署もあるので、非常に仕事の幅がひろいといっていい。

鉄道会社の事務系に入って、「自分はガッツがあって、前向きな仕事をしたい」という思いがある人は、一度は営業部の仕事を経験しておくのはいいかもしれない。

ちなみにとさやは、この営業部の経験があったから、その先のキャリアでは営業部での仕事を選ばなかった。それは、自分が思い描いていた営業部の仕事とは違っていると確信したからだ。

この時、一度目の転職を考えた時期だったなぁ。。。

「まとめ」

このように、鉄道会社の営業の仕事は世間一般の営業の仕事とは違うということがよくわかってもらえたと思う。

この記事を読んでくれて、鉄道会社への就職・転職を考えている人は、鉄道会社に入って何をやりたいかをじっくり考えてから入社して欲しい。

鉄道会社は本当にたくさんの仕事があるだけに、自分のやりたい仕事が明確でないと、意図しないキャリアを歩んでしまう可能性が高く、そうなると、もはやなんで鉄道会社に入社したのかがわからなくなってしまうからだ。

反対に、この記事で鉄道会社の営業の仕事に興味を持った方は、ぜひ営業部を第一志望で入社面接に臨んで欲しい。

個人的には鉄道営業の仕事は、鉄道会社の看板的仕事のひとつだと思うし、一度は経験して損はない仕事だと思うからだ。

それでは、また!

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